読みトレ
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文章

約18億〜8億年前の地球史は「退屈な10億年」と渾名されるが、それは「出来事が皆無だった」という報告ではない。 むしろ、全球凍結や爆発的進化のような“急で大きい山”が少なかったため、ゆっくり続いた変化が境界として捉えにくく、単調に見えたという観測者側の比較語である。 微生物圏や大陸相互作用が止んだわけではなく、ただ「低い丘」が長く続いた。 しかも直後の時代に派手な出来事が相次いだため、前段の静けさは一層“目立たない”と見積もられたにすぎない。

問題

本文の趣旨として最も適切なのはどれか。

選択肢

1

当時は地質・生物活動がほぼ停止し、変化が断続的だったため「退屈」と呼ばれる。

2

劇的な急変が相対的に少なく、緩やかな変化は比較の枠組みでは目立たないため「退屈」と見なされた。

3

観測技術が低精度で記録が失われ、何が起きたか不明だったので「退屈」と誤解された。

4

直後の時代に派手な出来事が集中し、前の時代の価値が否定されたため「退屈」と呼ばれるようになった。